2016年11月26日

0500 < TB重版 >

 おかげさまで、拙著「トラブルシューティング・ブック - ヘリコプター整備士の故障探求法」(TB)は、2016年11月に重版されました。お読みくださった皆様と、ご助力いただいている方々にお礼を申し上げます。


 TBは「黄色い本」と呼ばれ、発刊からのこの1年で幅広い多くの方々にお読みいただいています。ヘリコプターの整備士以外にも、小型機や大型機の整備士、航空業界内の整備以外の職種、航空業界以外の他業種の方たちから数多くのご感想を頂戴できたことは私にとって大きな収穫でした。


 TBは、私が「経験」によって身に付けてきたトラブルシューティングの基本的な考え方と方法を書き出したものです。TBの「はじめに」と「あとがき」でも述べましたが、TBを作成した理由の1つは、私が諸先輩に教わり自身の経験によって身に付けてきたことを次の世代に伝えることでした。この経験によって身に付けるということは「技術(技能)の伝承」と密接に関連しています。ありがたいことに私の意図は、(公社)日本航空技術協会発行の航空技術誌2015年12月号にご掲載いただいたTBの書評や、発刊後にみなさんからいただいたご感想からも、多くの方たちにご理解いただけているようです。
 この「技術(技能)の伝承」は、このトラブルシューティング・ブック・プラス(TB+)で後日考察してみます。


TBの第1ターゲットは・・・

 技能証明を取得し、会社から確認整備士の発令を受け、自分が一機預かって、責任を持って仕事にいく

・・・これくらいの世代の方たちでした。

 この第1ターゲットへのTBの浸透は、まだまだこれからです。しかし、自身の経験と緒先輩から学び吸収し、後につづく人達にそれを引き渡すことが先人への恩返しだと考え実行している”メンター”たる方々が、私たちの航空業界には数多くいらしゃいます。私自身がいまだ修行中の身ではありますが、これからも”先輩への恩返しは後輩に”の精神で続けますので、TBとTB+をぜひ引き続きお読みください。

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2016年12月